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3日目⑦長浜の街 [琵琶湖てくてく物語]

豊公園の長浜城まであと僅かのところまで来た。
いよいよゴールが近い。
カーブを曲がると、長浜城。そしてその右手に「長浜ホテル」が見える。
「あそこに泊ったわよね。」
妻が思い出したように言った。
そう、初めて滋賀県に来た時、あのホテルに宿泊した。
どんなところだったか、妻も私もまったく記憶にない。
まあ、記憶にないということは、それなりに良かったということだろう。
子どもたちが大きくなり手が掛からなくなると、夫婦で旅をした。毎月とまではいかなかったが、季節の度くらいの頻度で旅をした。豊橋に住んでいたので、関東から信州、近畿北陸はほぼ1泊のエリアだった。じゃらんの記録にはかなりの数のホテル・旅館が登録されている。今は、自分で記録しなくてもちゃんと記録されているので便利だ。
だが、妻と私は旅の目的が違う。
私は、その地の名所や旧跡を回るのが目的だが、妻は、温泉と上げ膳据え膳でゆっくり休むのが目的。当然、タイムスケジュールには苦労する。早めに宿に着くことが必須条件。名所旧跡に留まる時間は最小限にならざるを得ない。
長浜に初めて来た時は、黒壁スクエアと竹生島がメインだった。下調べはしていたが、黒壁スクエアでガラス工房の体験に予想以上に時間を費やしてちょっとハードなスケジュールになったことは覚えている。
そんな思い出話をしていると、左手に、立派なホテルがあった。「浜湖月」。本格的な温泉料理旅館のようだ。すぐに、じゃらんで検索すると、クチコミ4.6。全てにおいて満足度が高いようだ。料金プランも、なかなか。ハイクラスのようだ。
ところで、旅行の宿泊場所を選ぶ際、どんな基準や価値観が妥当なのか。ひと時代前は、こんなネット検索でさっと評価や料金、評判など知ることはなかった。だから、旅行会社に足を運び、納得の上で予約した。それでも、がっかりすることも少なくなかった。
妻は最近ほとんどネットのクチコミを基準にしている。[☆]の比較とか、書き込みをじっくり読んで、いくつか気に入ったところを提示してくる。
私は、それほど宿泊場所にはこだわらない。ただ、料金だけは気になる。バリバリに働いていた頃でも、まあ、1泊2食で一人2万円くらいまでが妥当だろうと思っている。それなりのところが見つかる。
一度、函館に旅行した時、1泊朝食付で一人5万円近いところに泊ったことがある。確かに豪華で至れり尽くせりではあったし、料金に見合ったものだとも思った。だが、何か凄い無駄遣いをしているような、背徳感すら感じてしまったのだ。それ以来、余り高級なところは対象にしないことにしている。
それにしても、クチコミ評価を読むと、酷いものも少なくない。勿論、それなりに問題もあったのだろうが、自分で選んだ結果なのだから、悪い書き込みは自虐的にも見えてしまって、なんだかなあ、とも思う時がある。悪評を増やして、仕返しでもしてやったと言わんばかりのものもある。もし、不満があるなら、直接、その場で言えばいいのではないのか。以前、あるホテルで夕食の献立表に書かれた料理が1品足りないことがあった。何かの手違いだったのだろう。仲居さんに言うと、女将がすぐにやってきて謝罪をしてくれた。そんな遣り取りすら想い出の一つになる。旅先での人とのふれあいは至極愉快だ。そういうチャンスを得ず、酷評を書き込むのは如何か・・自分が満足すればそれでよいと思うのだが・・。

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