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アスカケ~空白の世紀、完結編、始まりました。 [苦楽賢人のつぶやき]

今までずっともやもやしていました。アスカケ~空白の世紀は、遠く、わずか15歳で故郷を出て、己の生きる理由を探す「アスカケの旅」に出たカケルが、九重を回り、瀬戸内の国々を通り、ついに、大和で大国を治めるまでを描きました。そして、外伝として、その息子タケルが、東国・北國、そして山陰から出雲国と縁を結び、ヤマト王権の安寧の礎を作り上げるまでを描きました。この二つのお話しはいずれも、成長をしながら目指すべき高みへ上り詰めるお話しでした。
言ってみれば、「右肩上がりの世の中」でいかに成功を収めたかという、昭和風の筋書きです。昭和生まれの諸氏には理解いただけるものだと思っておりました。
ただ、今、自分が、そういう成長路線を求める現役ではなくなり、近い将来、確実に終末を迎える身となってみると、「高みへの到達」自体は通過点のように思えました。その後の人生のほうが実はとても長く、そこでどう生きるかこそが、人生の重要なことではないかと思えるようになったのです。
私自身、現役最後には、監査職であり、マネジメントの検証を行う職務を担っていました。そこで得た教訓は、出来上がったマネジメントシステムは、その時点から腐り始めるということです。どれだけ完全なシステムであっても、完成時が最も強く、時間の経過とともに朽ち始めるのです。
人生も同じような気がしています。未完成のままのほうが強いのではないか。
アスカケ~空白の世紀の最終部でも、そういうことを描けないだろうか。強いヤマトが出来上がったものの、実は各所でほころびができ始めている。そういう中で、カケルとアスカはどう生きていくのか、自らの命の終焉までどう生きるのか、自分の生き方と重ねて描けないだろうかと考えました。
もしかしたら、そんなことではなく全く別の方向へ向かっていくかもしれませんが、ぜひともお付き合いいただければ幸いです。
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