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6日目⑥長命寺 [琵琶湖てくてく物語]

フユイチゴが成っている擁壁を過ぎると、松ヶ崎。そして、長命寺町内に入る。
長命寺は古地図にもしっかり載っていた。そして、長命寺村ともあった。北に山があり、南に開けた土地なので、住むには良いところだったのだろう。古地図では、琵琶湖は今の位置よりずっと奥まで入り込んでいて、近江八幡市北津田町辺りまで続いている。おそらく渡合堰がある所までが琵琶湖だったのだろうと思う。山沿いに集落が続いているのがその名残。
今回のゴールは、ここと決めた。
時間が遅かったからか、閑散期なのか、長命寺林道前の売店は閉まっていた。
ここをゴールとしたのは、これ以上進むと、最寄り駅へ戻る手段を失うからだ。
ここで近江八幡駅行きのバスに乗る。今回、初めてバスを使うことになった。バスを待つ間に、長命寺まで行ってみようかとも思ったが、地図を見ると、かなり山道を登ることになるので、バスの時間までには戻れそうにない。それを逃すと30分待つことになるので、また、別の機会にと思い、港あたりを少しぶらぶらした。
長命寺港には、沖島へ向かう船が就航しているが不定期便らしい。そこから右手に大きな建物がある。「長命寺温泉天葉の湯」というらしい。日帰り温泉で、食事もできるようだった。疲れていたので入りたいとも思ったが、全く用意をしてこなかったし、時間も気になるのでまた今度。何だか、「また今度」ばかりになってしまった。
実は、移住を考えていた時、この「長命寺町」も候補に挙がっていた。長命寺に上がる参道脇に、希望に近い物件を見つけた。少し高台の南向きの斜面に立ち、家の前には適当な広さの庭もあった。何より、家の前から琵琶湖を見下ろせるというのは最高だった。不動産屋に当たりをつける前に、ちょっとだけ見に行った。
今は、ネット情報で物件の写真や間取り、位置なども簡単に特定できるので、下見はしやすい。
だが、行ってみて愕然とした。ネットの写真はかなり昔なのか、実際に見ると、あちこちが壊れていたし、取付道路もかなり危うい状態だったのだ。あっさり諦めた。
そのあと、近江八幡のとある不動産屋へ行き、琵琶湖畔に近い物件を紹介してもらったが、いずれもかなり程度の悪いものばかりだった。
関西ではかなり大手の不動産屋だと思うのだが、紹介される物件はかなり酷いものが多かったのはどうしてなのか?
近江八幡のあと、大津・堅田の同じ系列の不動産屋に行った時など、「琵琶湖の湖畔」と条件を出しているのにも関わらず、山手の別荘地の古い物件ばかりを案内された。若い担当だったから、販売しにくい物件ばかりを持たされていたのか、私たちを怪しい客だと思ったのか、判らないが、こちらの条件などほとんど聞かずに次々に物件を案内するのには閉口した。同じ担当者は、別の日にも、同じようなところばかりを引き回し、挙句の果てに、物件の内覧をしようと行った先では、門から玄関まで草が伸び入れない状態、何とか玄関に辿り着いても、肝心の鍵も持っていない。さすがにこれには怒り心頭。すぐにその場でお別れした。
高島に移住先を絞った時の話は既に書いているので、これ以上はやめておくが、移住後、周囲に空き家がたくさんあるのを知ったことと、縄張りのようなものが不動産業界にはあるようで、若い社員の担当者は、あまり良い物件を持っていない状態なのだということも判った。古い慣習みたいなものががん然とあるように思うと、不動産業界の将来は暗いように思う。まあ、今となってはどうでもいい話だが・・・。
高島市では移住促進の取り組みに力を入れている。人口減少に歯止めがかからない現実の中、行政主導で進んでいるが、移住者の最も近い存在の不動産業界の問題にまでは手が届いていないのではなかろうか。是非、ご一考願いたいものだ。

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