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11日目⑩到着・・琵琶湖1周完歩 [琵琶湖てくてく物語]

乙女が池を越え、勝野交番の前に出る。
ここから、大通りを進むと駅前の三差路に出て、さらに北へ向かうのが、近江路で、福井酒造を中心に「高島ビレッジ」と呼ばれるちょっとした観光地である。
自宅へ向かうには、ここでいったん港に出る。ここらはかつての大溝城下町にあたる。陣屋惣門、武家屋敷、水路などが残っている。なにより、町内の地名に、長刀町・江戸屋町・伊勢町・船入町・紺屋町・蝋燭町などが残っている。ただ、そういう面影はありながらも、それを探すのは難しく、観光地としては十分ではないように思う。もう少し大切にすべきものがあるように思う。
自宅へ戻るのは、大通りではなく、裏道を通る。小さな角に「萩の浜水泳場」の古い看板があり、これが目印になっている。そこを抜けて、郵便局に突き当たり、浜を目指し、自宅に到着した。
今回は、30,228歩、20㎞の距離を歩いた。
ついに、2年越しで琵琶湖1周てくてく旅も完結となった。
合計歩数は393,721歩、距離は266km。
歩き始めたころは、ただその日のゴールを目指してひたすら歩いていた。
何しろ、1日歩き通すことなどなかったから、本当に設定したゴールにたどり着けるかさえ不安だった。琵琶湖1周を達成できるかどうかもわからず、とにかく前へという気持ちだったのを思い出す。
だが、3日目くらいからペースが分かり、余裕ができると、ようやく、周囲の観光にもチャレンジできるようになり、後半になると、予定外のルートも容易に選べるようになった。
車では何度も通ったことのある道路も、歩くことでわかることも多かった。自転車とも違う歩く楽しみを見つけた。
何より、妻には感謝している。二人で歩くことで、いろんな発見があったし、他愛のない話もしながら、疲れていても何とか歩き通すことができた。それに、彼女の体力には驚いた。40kgほどしかない華奢な体つきをしているが、持久力は大したものだ。きっと私より長生きするだろう。
そんなことを思いながら、これを書いている。
自宅に着いた時の彼女の言葉が忘れられない。
「次は、どこを歩く?」
何とも、彼女は逞しい。

後日談
琵琶湖1周をした後、私たちは、何かと歩くことが趣味のようになってしまった。休みになると、高島市内の6つの町をまず歩いた。今津町は駅周辺や山間の別荘地の中、マキノ町は海津や小荒路、メタセコイヤのある辺り。安曇川や新旭も駅周辺を何の目的も持たずに、ぶらぶら歩きながら、ちょっとした発見をして楽しんでいる。
高島市内を一通り歩いた後、大津も、坂本周辺や三井寺周辺、石山寺周辺、膳所駅周辺など、主だった界隈を歩いてみた。大津市内はそこかしこに、大津京のあった時代から比叡山の焼き討ち、江戸期など、歴史的な遺物がたくさん残っていて面白い。
それから、小浜や敦賀、舞鶴といった街も歩いてみた。
今、歩いてみたいと思うのは、奈良の町である。奈良にはたくさんの古道があり、きっと面白いと思う。
また、機会があればこのブログでご報告させていただくことにする。
とりあえず、琵琶湖てくてく物語はこれで完とさせていただきたい。長い間、お付き合いいただきありがとうございました。

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