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1日目⑥今津の湖畔道路 [琵琶湖てくてく物語]

「いまへい」の向かいにある店を見て、妻が「あそこにしましょう」と言った。
彼女が、そういうふうに店を決めるのは少ないので尊重する。
そう、「マクドナルド」だ。
関西では「マクド」と呼ぶらしい。
関東では「マック」が主流。確か、愛知県でも「マック」だったように思う。トイレにも行きたいので、「マクド」に決めた。全国チェーンの店舗は、余所者にはありがたい。コンビニも同様。大抵どの店舗も同じようなつくりですぐに判る。「マック」は、入る前からメニューも想像できるし価格も判る。安心感というのは大きい。
こういう時、たいてい、頼むのはビッグマックセットとチーズバーガーセット。店内に入ると、外を歩いてきたせいか、随分温かく(いや暑い)感じたので、ドリンクはゼロコーラにした。
コーラとゼロコーラは別物だと思う。カロリーを気にして、つい、ゼロコーラを頼みがちだが、あの甘味料「アセスルファムリウム(アセスルファムK)」の味が気になる。
昔、生協に勤めていた頃、「アセスルファムリウム(アセスルファムK)」や同類の「アスパルテーム」等のもとになっている「L=フェニルアラニン化合物」は体に悪いと宣伝していたことを思い出す。フェニルケトン尿症の患者には摂取制限があり、過剰摂取で「知的障がい」に繋がる可能性があると言っていた。
勿論、正論ではあるが、「一事が万事」というような過剰宣伝ではなかったのかと思うことがある。今なら、かなりの社会問題になるに違いない。そんなことを思い出すせいか、ゼロコーラ独特の甘みに体が過剰反応しているに違いない。
食べ終えて、「マクド」を出て、再び、歩き始める。
湖岸の旧道は趣があって良い。
竹生島へ向かう観光船の乗り場周辺は、観光化していてそれはそれで面白いのだが、それ以上に、その先の通りが良い。
通りから湖側に面した土地に建つ家の中には、昔の建物が残っていて、改修したところが多い。丁子屋という旅館は、おそらく江戸時代からの作りではないかと推察する。
少し進むと、「住吉宮」がある。その隣には、「九里半街道起点」の看板がある。今津から若狭(小浜)までを結ぶ街道が九里半だったことにちなむらしい。さきほどの「木津浜(古津)」が奈良時代から室町時代に栄え、安土・桃山時代以降はこちらが栄えたのだろう。その間に、なにがあったのか。例えば、物資の量が増えた事で、以前の港だけでは足りず、新たに港が整備されそちらに主流が移ったとか、災害によって何か不都合が生じたとか、琵琶湖の水位変化があったとか・・いろいろと想像を膨らませるのも面白い。
民家の間の所々に、浜へ降りる道がある。
ちょっと寄り道して浜へ出る。
浜に出ると、今津の地形がよく判る。琵琶湖に向かって、右手は安曇川まで大きく湾曲していて、左手も石田川まで湾曲している。砂浜は少なく、小石の浜だ。
再び、通りに戻る。平和堂の裏手を通り、石田川を超える。
この先は、「湖西の松林」と呼ばれる美しい浜が続く。今津町浜分からマキノ町高木ビーチまで5kmほどらしい。防風林と魚付き林の役割をもって明治期に植林された。おそらく当時はまだ小さな松だっただろうが、今でははるかに見上げるほど大きく、根が道路を浮き上がらせるほどに成長している。

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