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3日目③道の駅で [琵琶湖てくてく物語]

その集落を西へ向けて抜けて、さざなみ街道へ戻る。
突き当りには、尾上温泉旅館紅鮎がある。高島へ移住する前、琵琶湖の観光雑誌を見ると、必ず、取り上げられていた旅館だ。夕暮れの景色は格別らしい。さて、そろそろ、昼も近付いてきた。
気づくと、すっかり雨は上がっていた。
前方、左手には「湖北野鳥センター」。そして、道路を挟んで湖岸には「湖北水鳥公園」がある。これまでも何度か訪れた事がある。冬には、コハクチョウが飛来する。高島市にもコハクチョウは飛来するが、ここは、夕暮れ時に戻ってくるコハクチョウを観察でき、写真家も数多く訪れる場所だ。季節になると、歩道には多くに写真家が望遠レンズでコハクチョウを撮影している。私たちが来た時は、昼間と逢って、コハクチョウも写真家の姿はほとんどなかった。
さて、昼になった。
今回は、この先の「道の駅湖北みずどりステーション」で摂る予定だ。
駐車場に入る。おやおや・・車がいない・・まさか・・。
そうなのだ。今日は正月2日。みずどりステーションはお休みだった。
それにしても、この「道の駅」というのはちょっと変ではないか?
国土交通省の肝いりで、当初の目的は「国道沿いにドライバーの休息のために設置された」と聞いたが、今では、地域振興の機能も強化され、場所によっては、そこを目的にドライブする人も多い。
私自身も、滋賀県内のほとんどの道の駅を訪れた。
中でも「あいとうマーガレットステーション」は、ひまわりや秋桜、マーガレットなどの花を楽しみに、毎年のように訪れている。
高島市にある「藤樹の里あどがわ」は、コンビニもあって、大いに賑わっていて、夜間でも車が多い。
なのに、みずどりステーションはお休み・・。
朝から雨に降られて、さんざんな思いをしてここまで歩いてきたのは、この道の駅で休息できると思っていたからで・・というのは少しオーバーだが、やはり、休息は取りたいし、昼食も何とかしなければならない。このままでは、この先歩けない・・。
この先をGoogleMapで検索してみるが、コンビニは当分なさそうだった。飲食店もなさそうだし、何とかしないと、と狼狽えてしまった。こんな時、私は修正力が極めて弱く、狼狽え騒ぎ、動けなくなる。妻は、そんな私を見て、「またか」という顔をする。
彼女も極めて心配性であり、見知らぬところに行くのは嫌がるタイプ。でも、私と違うのは一旦、決心すると強いのだ。今回の琵琶湖1周もそうだ。チャレンジし始めるまでかなり尻込みするのだが、やると決めたら逃げない。途中であきらめることもしない。ピンチになった時こそ強いタイプだ。
私とは真逆だと思う。私は正直意気地なし。やると決めても、上手くいかなくなったら理由をつけてすぐに投げ出す。他人のせいにする。上手くいかないのは自分のせいなのはわかっていても、つい逃げようとする。駄目駄目な私なのだが、彼女と結婚した事で随分幸せな人生になったと思っている。
「ねえ、あそこでいいんじゃない?」
狼狽える私を見て妻が笑顔で言った。
道の駅の前に、小さなラーメン屋(屋台)が出ていた。
風除けのビニールシートをくぐって中に入る。ストーブと椅子は四つばかり。うどんやラーメンがメニューにある。とにかく、温かいものを食べてエネルギーをチャージしないと持たない。妻と二人で温かいうどんを注文した。出汁が利いていて美味い。(と言っても私は味音痴なのですみません)救われた。ありがとうございました。こんな正月にご苦労様です。

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