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2日目⑥トンネル回避で眺望 [琵琶湖てくてく物語]

そこからしばらく行くと、藤ヶ崎トンネルが見えた。
先ほど、岩熊隧道で散散な目に遭っていたので、再び、スマホのgooglemapを開く。
山川産業滋賀工場から、湖岸沿いに県道336号線が伸びている。どうやら、湖岸沿いを歩けるようだった。迷うことなく、湖岸沿いに向かう。
トンネルを進めば1.5km。湖岸だと3.2km。
倍以上歩くことにはなるが、「琵琶湖岸を歩いて1周する」という当初の目的には叶っている。半分ほどの場所に「休憩所」という文字も見える。
30分ほど歩くと、その場所に来たが、少しばかり駐車スペースがある程度で、何もなかった。ただ、ここからの眺めはすこぶるよかった。
天気も良く、時間も午後2時を回った。12月だというのに、気温が高くなっている。
「ちょっと休憩。」
妻が急に立ち止まる。
朝早く家を出た時はかなり寒く、北西風に煽られると体温が奪われるに違いない。そう考えたので、やや厚着にした。ダウンジャケットを上着にして、ヒートテックの下着、同じくヒートテックのネックシャツ、さらに、マフラー。だが、思いのほか気温が高くなり、この厚着が裏目に出た。
背中にじっとりと汗をかいている。
妻の顔が少し赤らんでいる様にもみえた。暑い。
リュックサックからタオルを取り出し、背中に入れて汗を拭く。汗が冷えると風邪をひく。この歳で風邪をひくと、かなり堪えるので、しっかり汗を拭いておく。実はこの先も、同じような目に遭うことになる。
歩くというのは、立派な有酸素運動。
それも20kmを超えるほど歩くのは、かなりの運動量になる。
家の周りの散歩とはわけが違う。日暮れまでに目的地に着かなくてはならない。どうしても速足になり、予想以上の運動となっていた。
たぶん、健康には良いはずだと言い聞かせる。
汗を拭き、一息ついたら歩き始める。眺めの良い湖岸の道路をしばらく進むと、ようやく、国道が見えてきた。
飯浦の信号の脇には、廃墟があった。調べてみると「奥琵琶湖ドライブイン」跡らしい。時々、こういう建物を見かけるが、往年の雄姿は如何様なものだったのか、想像すると哀しくなる。それにしても、廃墟となった建物の所有権はどうなっているのだろうか?買い手もつかず放置され、この先どうなるのか。考えてしまった。
その向かい側には、小さな漁港がある。
以前、バス釣りの検索をしていた時、ここを発見し、すぐに来たことがある。
港の中には、魚影がたくさん見えた。ここは釣れるだろうと、喜び勇んで、ロッドを出して港に降りた。1,2回キャストしたところで、赤色灯をつけたミニパトが現れた。釣り禁止とは書いていないが・・と近づいてくる警官を見ていると、
「ライフジャケットをつけてください。昨日、事故が起きたばかりですから。」
と、やんわり注意されてしまった。
しまった、ライフジャケットを持っていない。止む無く退散した。そんな苦い思い出がある場所だった。
還暦近くになって、若い警官から注意をされるというのはかなり恥ずかしいものだ。

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