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1日目③新旭の風車街道 [琵琶湖てくてく物語]

ここまで歩きながら、妻と思いつくまま、いろんな会話をしていた。
もともと、家でも話をする方だが、こうして歩きながら、見るもの感じるものを材料に、他愛もない会話をするのも楽しいものだ。
 思い返せば、一緒に暮らし始めて40年以上になる。大学の同級生だったせいか、互いに歳を重ねているはずだが、時折、あの頃に戻ることがある。そんなことを言うと、妻は鼻で笑うのだが・・。
 桜並木を歩いていくと、左手には流行りの「グランピング施設・STAGIX高島」が見えてきた。私たちが転居してきた時は「道の駅・風車村」だったんだが、さすがに、交通量が少なく立ち寄る人も少ないため、閉鎖され、グランピング施設に変わった。
 正直、グランピングの良さは今一つ理解しがたいものがあるので、立ち寄らずに進む。

その先には、六ツ矢崎キャンプ場。
湖畔の芝生にテントを立ててゆっくり楽しめる場所。グランピングより、こっちの方が、良いなあと思うのは、世代だろうか?
さすがに、冬場はキャンパーは居ないかなと覗いてみると、いえいえ、ちゃんといらっしゃいますね。冬空のキャンプ。強者とお見受けした。まあ、真夏のキャンプよりは、過ごしやすいかもしれない。
そう言えば、まだ、子どもが幼かった頃、1990年代。バブル景気のあと、子育て世代は、完全に「オートキャンプブーム」。田舎育ちの私は、幼いころはほぼ野生生活に近かったので、キャンプにそれ程楽しみは感じなかったんだが、妻は町の子。キャンプに行くのは、非日常の極みだったんだろう。子どもたちと一緒に、随分楽しんでいたようだった。だが、ほとんど支度をするのは、私の仕事だ。真夏のキャンプは地獄だ。カンカン照りの中、大量の荷物を自家用車へ運び込み、現地に着いてから、またまた、カンカン照りの中、テントとタープを立てる。高原のキャンプ場と言えども、やはり真夏は暑い。あの頃はまだ若かったので何とか出来たが、きっと、今なら音を上げる。そんな地獄のようなキャンプに、毎年、岐阜や長野、三重辺りにしょっちゅう出かけていたのを思い出した。
そんなことを話していると、妻は今でも、キャンプはやってみたいと言う。せっかくだから、広い庭にテントを張ってみようか・・というと、それじゃつまらないと言い出した。まあ、確かに、日常と非日常の境目みたいな感じになるので、醍醐味は薄れるにちがいない。
左手には、針江の別荘地が見えてきた。
何でも温泉付き別荘地で売り出されたようだが、なかなかここは曲者。詳しくは言わないが、私も移住の時、ここらの物件も見たが、いろいろ問題があって、止めておいた。市役所の定住促進課の方からも「あそこは止めた方が良いでしょう」とアドバイスをいただく始末。住んでおられる方のためにも、これくらいにしておきましょう。
一つだけ。これから移住を考えておられる方にアドバイス。「水」は大きな要件だということ。生きていくうえで、都市部に住んでいると「上下水道」や「都市ガス」「電気」といったインフラは整備されていて当たり前だと思っている。だが、それが地方都市、さらに過疎化が進んでいる地域では当たり前ではない。「電気」はほぼ全国どこでも整備されている。これは電力会社の努力のたまもの。ガスも、ガス会社(都市ガスやプロパンガスなどの燃料会社)の競争でほぼ困ることはない状態。だが、上下水道は「公共事業」。いわゆる、市町の運営管理で占有事業である。その場合、競争相手がないので、必要最低限のインフラとして整備されがちである。ここ高島では、いわゆる市街地には上下水道がほぼ完備している。だが、市街地でないところは、私的水道が優先されてしまう。別荘地などはほとんどが私的水道。管理会社や住民の共同管理のため、価格とか水質など、公共水道と比べると厳しい側面は否めない。移住先を選定する時、出来れば、公共の上下水道が引ける場所を選ぶのが得策だと思う。

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