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9日目①唐橋から堅田を目指す [琵琶湖てくてく物語]

先月、ついに唐橋に到着し、琵琶湖の最南端まで歩いた。琵琶湖東岸を制覇したというところで、ここからは琵琶湖西岸を北上することになる。残りの距離は少ないはずだが、まだ、半分ほどしか歩いていない感覚がある。
さて、今日は、2021年1月31日。
コロナ禍の真っただ中である。自宅を出るのが少し遅れて9時20分になった。
というのも、前日は妻の誕生日で、還暦を迎えた。
18歳の時に彼女と大学で出会い、42年になる。
24歳で結婚し、仕事を持ちながら二人の娘を育てあげた。いつも独楽鼠のように動き回り、いろいろと周囲に気を遣い、笑顔を絶やさず、健康に留意して、かなり自制した生き方をしてきた人だ。ずっと、同じペース、同じテンポを維持しようと頑張っていたように思う。今も同じだ。そして、それは母親譲りだ。大正生まれの彼女の母親も同じように自分は一番最後の残り物で良いというような生き方だったように思う。戦前生まれの私の母も同様だった。
今の時代、妻や母親たちのように、自分を犠牲にしてでも家族を守るというような生き方は評価されていないのかもしれないが、少なくとも、そういう生き方をしてきた人々が、命を繋いできたのは事実だ。
子育てを終え、こうして気ままに「琵琶湖てくてく一周」などという事ができているのも、彼女が若い頃から将来を見据えて、生きて来た結果だと思う。
そんなことを考えながら、昨夜はささやかな誕生祝いをし、少しばかり贅沢なケーキも買ってきて食べた。結婚当時の写真が書棚に飾ってあるが、多少、老けてはいるが、その時とほとんど変わらぬ容姿だ。私はと言えば、大きく様変わりしてしまったと思う。おそらく、高校時代の友人と会っても判ってもらえないくらい。およそ「自制」という言葉とは真逆に生きて来たのだから。

そんなこんなで、9時過ぎに家を出て、堅田へ向かう。
平和堂の駐車場に車を置き、JR湖西線で大津京駅まで行き、京阪大津京から唐橋前駅まで向かった。先回の逆コースだが、電車の時間が合わず、堅田から唐橋前まで40分もかかってしまった。
唐橋前駅で下車して、一旦、唐橋・中ノ島の出発点へ向かう。
天気は上々。歩き始めたのはちょうど11時だった。
国道422号(宇治川ライン)を北上する。
マンションが幾つも並んでいるのが見える。ココスの前の右手側に脇道があった。その先に瀬田川が見えたので入ってみる。
岸辺が整備された公園になっていた。桜の木が植えられていて、きっと春には綺麗な花が咲くだろう。瀬田川大橋(国道1号線)の下は通り抜けられるようになっていて、その先にまだ公園が続いている。
更に行くと、瀬田川新港に入ったので一旦大通りに出た。
東海道本線の下をくぐって、再び、湖岸に出た。前方に橋がある。瀬田川共同橋である。水道やガス、電話線などを通している。
少し前、和歌山市でこうした水道橋が壊れて、断水になった事が報道されていたが、住民にとっては命綱の様なものだ。こうしたインフラ整備には多大な維持費が必要だ。私が住む高島市は年々人口が減少していて、生活インフラの整備費用を捻出することが難しくなってきている。水道代が大幅に値上げされたり、市道は舗装修理が追いつかない。こうした生活インフラや防災インフラの整備に国はもっと予算を割くべきではないか。防衛費という名目の軍事費増額に熱心な政治家には、国会から退場してもらいたいと願うのは私だけではないはずだが。

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